「猫魔ガ岳(会津)」
( 6) 97/05/10 21:08


5月10日、猫魔ガ岳(会津）に登ってきました。標高は１４０４メートルと結構高い
ですが、登山というよりも、ハイキング感覚でした。

新潟を出発、磐越道(高速)を東へ向かう。新潟平野は田植えが終わり、田は満
々とした水を溜めている。快晴、しかしあまり遠望は利かない。五頭山塊、菅
名山塊などの１０００メートル未満の山にはもう雪は見えない。粟ガ岳、二王子岳
などは頂上近くはまだ真っ白。

磐越道は安田ＩＣを過ぎるとトンネルの連続。新潟福島県境のみ、磐越道はまだ
開通していない。今秋に全通予定。会津盆地へ入ると、うっすらとガスがかかっ
ているが、会津磐梯山、猫魔ガ岳はよく見えている。猫魔ガ岳は磐梯山の隣、西
隣のなだらかな山。最近はスキー場で名前が知られてきた。磐越道から降り、磐
梯ゴールドラインに乗る。高度を上げていくと、若木のうす緑と、山桜のピンク
そして所々にこぶしの白がきれい。ゴールドラインは磐梯山と猫魔ガ岳の間を通
り、裏磐梯へ通じる。その峠部分、八方台が登山口。（新潟からちょうど2時間
だった）

東へ登れば、磐梯山、西へ登れば、猫魔ガ岳。数組の登山客がいたが、ほとんど
が磐梯山へ行く。猫魔は私と、仙台から来たという男性の二人だけ。うぐいすの
声を聞きながらの、樹間の緩い登り。登山路は所々、雪におおわれる。しかし急
坂には雪はついていないので、危ない所はない。しばらくすると眺めのいい尾根
道となる。左手南斜面は磐梯アルツスキー場、右手北斜面は猫魔スキー場となっ
ている。左手後ろには猪苗代湖が湖面を白く光らせている。右手後ろには裏磐梯、
桧原湖。いずれも全周にわたってくっきり見えている。約40分の登りで猫魔ガ岳
頂上。

360度の眺め。湖では猪苗代湖、桧原湖など裏磐梯の諸湖に続いて、喜多方方
向に雄国沼が現れる。山は、まずお隣の磐梯山がくっきり。爆裂火口は見えな
いので、きれいな円錐形をしている。桧原湖の奥には西吾妻山がなだらかな姿
を見せる。山形福島県境の栂峰（１５４１メートル）はくっきりと雪姿を見せてい
る。飯豊は真っ白。しかし残念ながらガスがかかり、ぼんやりとしか見えない。
会津の山々も見えるはずだが、今日はガスで見えない。頂上から少し下がって、
猫石。ここで約1時間、眺望を楽しみながら、ゆっくりとすごした。この間、
一人も登ってくる人はいなかった。

山渓版、”東北百名山”の一つである。手軽に登れる割に、静かで、眺望に恵
まれていた。

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